こんにちは。リスキリング図書室のナオトです。
今回はMBAのランキングについて、国際的な評価機関からのお墨付きに基づいて表現していこうと思います。
結論:国際認証に基づいた日本国内MBAランキング
結論から申しますと、こちらがTier Listです。
私個人で考えたというよりは、大手国際認証の数のみで順序付けを行っています。
各機関やメディアがランキングを作成する意図・目的
各大学は学生を集めたり優秀な研究者を採用することで、大学のプレゼンス向上を常に図りながら競争しています。
この競争状態は大学同士の実力を相互に上げるものであり、それにより学生がより質の高い教育を受けられ教育格差が是正されます。さらに、国や企業の生産能力が上がる…といった、社会的にプラスのサイクルを作ることができます。
とは言ったものの、このランキングに関しては疑問もあるかと思いますので、疑問への回答は記事の続きを読んでください。
ランキングに対して私なりの解説も行います。解説を読みたい場合は記事の最後をご参照ください。
Q.私の通っている大学院が入っていないのはなぜ?
大手の国際認証を受けていない大学院について、正確にはMBAではないという専門家の意見が主流であるためです。
国際認証なしスクールは国内のアカデミック界隈から痛烈に批判されており、別の記事で状況をご説明できたらと考えています。
私のスタンスとしては、「大学院」というフィールドである以上アカデミックな業界の専門家の方々が持っている意見を支持・信頼します。
マイナーな国際認証について漏れている場合もあると思いますが、海外においてはマイナーな国際認証は受け入れられていないようですので、その点も踏まえて当記事も国際的な視野を支持したいと思います。
国際認証なしスクールに対する海外での現実を一部紹介していますので、詳しくは下記のURLからをご確認いただければと思います。(#MBAのここに注意!偽物という方も?!国際的にMBAとは言いがたい大学もあります をご参照ください)
もちろん文部科学省の定義における経営学の「専門職大学院」または「専門職学位課程」のどちらかではあるかと思うのですが、MBAと「専門職大学院」または「専門職学位課程」は別の概念ですので、ご注意ください。
Q.大学(学部も含めた全体)と評価が違うのはなぜ?
経営管理研究科(MBA)のみに絞った評価となっているためです。MBAの評価は主に国際認証機関が決定しており、学部や他の学域も含んだ大学そのものの評価とはイコールになりません。
例えばINSEADやIMDやは世界でも最高位のビジネススクールのため、ビジネススクールの世界ランキングにおいては上位の常連になりますが、単科大学のため大学全体で見た場合にランキングに入ってくることはありません。
さらに、日本の大学ランキングは模試による偏差値(入学難易度・共通テストの点数)などが根拠になっています。つまり、高校での成績がランキングの根拠ですので、MBAの序列とは全く無関係となっています。
日本の受験業界は偏差値による大学評価がステレオタイプとして染み付いているかもしれず、それによって違和感を覚えるのかもしれません。
このように評価手法と根拠が異なっているため、別物として考えるようにしましょう。
れっきとした評価機関がある点、高校の成績でMBAのランキングが決定されるわけではない点が、日本独自の評判とはイコールにならない理由でしょう。
Q.他のランキングも見てみたい(Financial Times , QS etc)
Business school rankings from the Financial Times
Financial Timesは大学の評判などをはじめとした影響力のある評価機関で、海外の大学もこぞって上位掲載を狙っています。分野別にランキングが用意されており、MBAについては下記リンクからご確認ください。
https://rankings.ft.com/business-education/masters-in-business-administration
QS Global MBA Rankings
こちらも最大手のランキング機関です。細かい専攻までしっかりと格付けされており、Financial Times以上の影響力を持っていると思います。また、専攻だけではなく網羅されている大学数が多く参考になります。検索がしやすく、私もよく見ています。
https://www.topuniversities.com/mba-rankings/global
Eduniversal Business Schools Ranking
私がおすすめしたいランキングとして、Eduniversal Business Schools Rankingをご紹介します。ぜひ下記のリンクから見てみてください。
https://www.eduniversal-ranking.com
ランキングの解説
Top Tier トリプルクラウン校
名古屋商科大学は同大学のWebサイトでも紹介されているように3つの国際認証を同時保有しています。国際ランキングでも上位に来ており、日本国内においてはトップスクールと言えるのではないかと思います。
詳しい解説はこちらからご確認いただけます。
私が受験した時点ではトリプルクラウンではありませんでした。そのため序列としてはTier1だったため早稲田大学大学院を受験するに至ったのですが、2021年にEFMD EQUISからの認証を受けて最上位のビジネススクールとなりました。
これはすごいこと間違いなしの状態です。しっかりと国際認証について認識できている候補生は、受験を検討しているのではないでしょうか。
学部の評判がどうなのかは私ではわかりませんが、MBAコースのクオリティが高いことは間違いありません。
Tier 1 大手認証2件
早稲田大・立命館アジア太平洋大学になります。
どちらも有名な大学ですね。ただし私が首都圏在住であるため早稲田大学大学院を受験するに至りました。
EQUISのほうが取得難易度が厳しいため、AACSB・AMBAを取得している立命館アジア太平洋大学よりも若干早稲田大学のほうがプレゼンスが高いかなと言ったところです。
また、ネームバリューとしても早稲田大学大学院のほうがより国内就職が強そうとも思います。
Tier2 大手認証1件
京都大・慶応大・一橋大・同志社大・中央大・国際大になります。
一橋大学については特に詳しい解説を行っています。
どの大学も実力がある大学ばかりですね。入試の倍率も高い大学が多く、入学難易度で見れば相当高いと思います。
国際認証を最近取得した大学もあるため、今後増えていくことに期待です。プレゼンスの高いMBAコースを提供できる大学院が今よりももっと増えてほしいです。
Tier3 大手認証未保有
明治大学・青山学院大学の2校はEFMDのAccredited MBAを保有しています。これはEFMD EQUISとは別でややプレゼンスが劣る認証になるため、1ランク下げています。
とはいえ、私としては非常に有望株ではないかと考えており、それぞれ下記の記事でご紹介しています。
上位ではないものの国際認証を保持している状況ではあり、十分質が担保されていることが明らかな大学院です。
また日本国内では学部の人気から、MBAのコースが人気となっています。よって、国際認証も獲得しき今後さらにプレゼンスを上げることが期待されますね。
以上になります。世界のビジネススクールランキングも主に国際認証で決まっているため、当サイト以外のランキングなども見ながら志望校を検討してみてください。