こんにちは、リスキリング図書室のナオトです。今回は私が早稲田大学大学院を修了した体験を元に、社会人MBAの修了は難しくないという話をしたいと思います。
社会人での大学院修了は結論から言えば楽勝、余裕を持って完遂出来ると思います。
しかしながら、一般的には難しそう・大変そうという意見が多く、検索キーワードのリストを見ていても「心配しすぎでしょ(笑)」と思っています。
働きながら大学院に行ったことがなければそう思うのは仕方ない部分もあるかと思います。ということで、本記事では実際に最難関と言われる早稲田大学大学院の経営管理研究科(MBA)を修了した私がそれぞれの懸念について解説を行おうと思います。
卒業が難しいと言われる理由 修了生の見解
仕事終わりの後から授業が始まるため体力的にきつい
これはきつい方が多いと思います。
というのも19:00ごろから22:00ごろがおおよその大学院の授業時間となりますが、その後家に帰るとなるとかなり遅くなりがちです。
とはいえそれで体を壊す方は私が知る限りではいないので、圧倒的な大変さではないとは思います。社会人大学院に通える時点でかなり仕事に余裕がある方も多く、そこまで気にならないパターンも多いのでは。
私は0時頃によく東京駅を通り、早稲田大から帰宅するために東西線とJR線の乗り換えをしていました、まあまあこの移動が大変なんですよね〜 家に帰れるのは結局日付を回ったらといったことが多かったです。
画像:大学院の帰りで夜0時ごろの東京駅。コロナ禍で人がいなかったです。
ただし、長時間大学の硬い椅子に座ることによる腰痛やヘルニア等のリスクはありますので、クッションなどを買って身体の負担を和らげる工夫はした方がいいと思います。
さらに言えば、授業になってしまえば日曜しか休みがなくなります。残りの休みや余暇は運動や整体、歯医者や病院への通院等なるべく健康に気を使うようにしましょう。
授業以外に課題があるため時間がない
課題が大変という声もありますが、私としてはとても簡単に感じました。大変と感じる方は取り組み方に何かしらの問題があるので、以下述べていきます。
課題の取り組み方として、なるべく短時間で終わるように論点の設計を行ってから書き出すなど、時間がかからないようなプロセスの構築を心がけると余裕ができると思います。
いきなり書き始めるのではなく、最初にどういう構成にするのかなどを作る癖が必要です。これは仕事においても基本になるのではないでしょうか。
またMicrosoft office系のアプリケーションのショートカットはなるべくたくさん覚えておきましょう。
私の同級生で課題の構築に時間がかかっている方がおり、Officeの使い方があまりよく分かっていないようでした。コピーとペーストもショートカットでやっていない方がいて絶句した覚えがあります。
基本的にレポートや論文はMicrosoft Officeで作る方が多いのでマスターは必須かと思います。自分の場合は慣れもあってGoogle Workspaceを採用していました。
https://workspace.google.com/intl/ja
このあたりのドキュメント作成の基本事項ができていれば苦労することは全くないどころか楽に感じますので、今問題ない方は安心していただければと思います。
課題は多いと聞きますが、個人的にはドキュメントの作成が得意なのであまり苦になりませんでした。
理解と言うよりは、意外にも業務目的以外でのパソコン操作で挫折する人が多いです。
修士論文でテーマが決まらない、執筆が難しい、口頭試問が難しい
まずテーマについてです。これはなるべく入学前に複数候補を決めておくことでスムーズに決められます。
難しい場合も指導教員や周囲のメンバーに相談したり議論すれば良いのですが、人によっては相談を行わずに結局決まらない方がいらっしゃいます。
とはいえ、結局論文の締切前には全員論文も揃っているような状況にはなりますので、決まらないことはないのだと思います。
次に、論文の執筆ですがこれはあまり困っている方は見当たりません。論文を初めて書く場合でも、各人が論文の記述方法について調査するためと思われます。
口頭試問についても合格率は基本的に100%であり、当日休んだ場合でもやむを得ない理由であれば日程調整などが可能な場合もあります。
上記3点から論文が原因で修了できないパターンは見たことがなく、ご安心いただければ幸いです。
そもそも議論や授業のレベルが高く、高度なため理解できず、単位が取りづらい
基本的にMBAではどの大学も「経営戦略」「グローバル経営」「ファイナンス」「財務会計」「人材・組織」「マーケティング」の7領域が必修になっていますが、結論から申し上げるとほとんど専門的な知識は不要です。
特に私の場合経済学・経営学を学部時代にかなり他の学生よりもしっかり学んでいたため、全て復習かと思うレベル感でした。そのため学部生レベルの勉強で全然修了できてしまいます。
なお、ファイナンスは中学程度までの数学が必須なため少しだけ注意が必要です。数学は日頃の業務で使わない方が多いと思うので、忘れている方が多いかもしれません。
私はなんとか学部でファイナンスの勉強を少ししていたので合格てきましたが、大学入試で数学を使っていないので久々の数学要素登場にまあまあ焦りました。
さらに、財務会計は記憶力が必要な科目となるため、全く勉強していない場合はこれを機に簿記3級の取得をおすすめします。3級を取得できる能力が受講時点である場合、そのまま単位取得が可能です。
私は財務会計に関してはもともと勉強して取得していた簿記3級で得た知識を擦り続け、何も勉強せずに合格しています。
つまるところ、数学と簿記の復習は行っておくようにすると確実に単位は取れるかと思います。
なお、必修単位以外は出席とレポートが中心になってくるため、前述のようにドキュメントの作成ができれば余裕を持って合格できます。授業中にレポートの構成を練りながら聞くなど、時間を効率的に使うと簡単かと思います。
以上になります。冒頭にも述べましたが基本的に専門性の高い知識は不要であり、簡単に感じるかもしれませんが、私としては思いの外ファイナンスが難しく感じたため、数学を長らくやっていない文系の方はご注意ください。