こんにちは、リスキリング図書室のナオトです。
MBA選びで避けて通れないのが「AACSB認証」という存在です。実は、この認証の有無がMBAの価値を大きく左右するのをご存知でしょうか?
今回は、AACSB(https://www.aacsb.edu/)の情報を踏まえつつ、体験談も交えながらその重要性について解説を行います。
MBAと国際認証の関係について知りたい方は、こちらの記事をぜひチェックしてください。
AACSBとは?
AACSB(Association to Advance Collegiate Schools of Business)とは、1916年に米国で設立された、世界最古の経営教育認証機関として知られています。
この機関にいる担当者が(ビジネススクール側から依頼を受けた場合に)ビジネススクールの詳細を調査し、一定の品質・レベルがあると確認できた場合にお墨付きを与えてくれるイメージですね。
AACSBを取得しているトップスクールとしては、ハーバード・ビジネススクールやペンシルベニア大学のWharton Business Schoolも取得しているのですが、取得が困難であることでも有名です。
MBA取得を目指す際、プログラムの質を見極めることは非常に重要です。その際の重要な指標となるのが国際認証であり、AACSBは数ある国際認証の中でもトップクラスのプレゼンスで知られています。
現在15000校前後のビジネススクールが世界中に存在していると言われている中、AACSBは上位10%未満の1050校ほどが認証を受けています。
AACSBの重要性
MBA選びにおいて重要な要素のAACSB認証は、MBA選びにおいて極めて重要な判断基準となりますが、その理由は主に3つあります。
第一に、グローバルな就職市場での認知度です。欧米の主要企業の多くは、AACSB認証校の卒業生を優先的に採用する傾向があります。
第二に、教育の質の保証です。AACSB認証校では、最新のビジネス理論と実践的なスキルをバランスよく学べる環境が整っています。
第三に、卒業後のネットワークの価値です。AACSB認証校の同窓生ネットワークは、グローバルビジネスの現場で活躍する人材で構成されており、キャリア形成において大きな資産となります。
AACSBの注意点
AACSBの注意点として、あたかもAACSBから認証を受けている・認められているかのように振る舞うビジネススクールがある点です。
AACSBは上記画像のようなメンバーシップを取ることもできるのですが、これは無料でどのビジネススクールでも取れてしまいます。
このバナーをAccreditationページに掲示しているケースがヨーロッパの無名なビジネススクールによくありますが、これは全くすごいことではありません。優良誤認を狙っていると言えるため注意が必要です。
せっかくですので、そのようなスクールを1校紹介したいと思います。
https://rushford.ch/accreditations
AACSBと関係性が強いかのような書きっぷりですね。こちらご注意ください。
EFMD EQUIS、AMBAとの違い
EFMD EQUIS(欧州基準)、AMBA(イギリス基準)も大手の国際認証ではありますが、AACSBはその2つと比較すると取得しやすい印象があります。というのも、EFMD EQUIS、AMBAは認証数が300校程度のためです。
基本的な審査内容は似ており、詳しい審査基準は明かされていません。
個人的には大学自体のプレゼンスが高ければ取得できる印象があります。よって各大学が最初に目指すにはよい認証なのではないかと思います。
AACSB 日本国内の取得状況
日本国内でAACSB認証を取得しているビジネススクールは、2024年現在、以下の6校です。
・名古屋商科大学大学院 名商大ビジネススクール
・慶應義塾大学大学院 経営管理研究科
・早稲田大学大学院 経営管理研究科
・立命館アジア太平洋大学 経営管理研究科
・国際大学大学院 国際経営学研究科
・一橋大学大学院 経営管理研究科
EFMD EQUIS(欧州基準)、AMBA(イギリス基準)と比較しても、国内では最も認証を取得しているビジネススクールが多いです。
以上です。国際認証はMBA間の競争を激化させ、教育の質を世界的に高めていく有意義なシステムであり、今後とも動向には注力していきましょう。
ぜひMBAは国際認証有無を考慮した上で選びましょう!